連載 センター試験国語満点への道 第5回


連載 センター試験国語満点への道 第5回

 

センター試験の最大の特徴である選択肢。

 

これをどう吟味していくのか。

 

今日はおおまかな話をしていきたいと思います。

 

 

 

選択肢は比べるものである。

 

 

 

 

 

まずは選択肢が作られる手順から考えてみましょう。

 

ふつう選択肢はまず

 

正答から

作られると言われています。

 

 

そして

誤った選択肢はこの

 

正答を元に

作られます。

 

 

この当たり前の順番が実は非常に大切で

 

大きなヒントを我々に与えてくれます。

 

 

 

 

 

センター試験のみならず、

 

TVのクイズ番組を解く際や

 

就職試験や各種資格試験などでも

 

この考え方は応用できます。

 

 

 

 

 

たとえば

 

例1 イルカを漢字で書いたとき、正しいのはどれ??

A 海豚

B 河豚

C 海牛

 

・・・というような問題が出たとき、

 

 

誤答は正答を元に作られるのですから

 

 

B 豚 は正解の豚のから連想してというキズを作ったもの

C 海 は正解の海から連想してというキズを作ったもの

 

・・・

答えは容易に

A 海豚 であると想像がつきます。

 

 

 

 

例2 ブラジル原産の健康フルーツ、アサイー。

美容面などでその効能が注目を集めていますが、

本来は何と一緒に摂取されていたものだった??

A 米

B 芋

C 肉

 

これはどうでしょう。

某 朝の情報バラエティー番組で出題されたものですが・・・

 

 

同じく

誤答は正答を元に作られます。

 

 

 

・・・もし

A  が正解だったとしたらどうでしょう。

解答者を迷わせたいわけですから、

とうもろこし粟(あわ)きびひえなど穀物

誤答として並びそうなものですが

(少なくともは出てきそう)

見当たりません。

 

C  が正解なら?

という誤答くらいは選択肢に混ぜておきたいですよね。

 

というわけで

 

おそらく答えは B 芋 でしょう。

 

 

 

 

 

誤答は何のためにあるか、その存在意義は何か、

というと

 

当然ですが

解答者を迷わせるためにあるのです。

 

 

たったひとつの観点で答えが分からないように

 

解答者が正答との間で迷うように

 

誤答には正答との共通点があって然るべきものなのです。

 

 

 

 

誤答は正答を元に作られる。

 

 

 

 

設問も必要ありません。

 

例3

A  赤い ポストに 手紙を 出す

B  青い ポストに 手紙を 出す

C  赤い ポテトに 手紙を 出す

D  赤い ポストに 毛ガニを 出す

E  赤い ポストに 手紙を 入れる

 

 

これはさすがに極端な例ですが

 

共通するパーツを拾い上げていくだけで

答えにたどり着けることもあるのが

 

しっかりと作りこまれた選択肢問題なのです。

 

 

 

では

センター試験の過去問で実際に見てみることにしましょう。

2017本試の大問1、論説からです。

これは非常に比較しやすいつくりになっていますね。

 

共通する部分を取り除いて

 

比較してみましょう。

 

比較するときのコツは

 

とにかく無理せず、

 

分かりやすいものをあぶりだす

 

ということです。

 

 

 

① 超人的な力を増加させつつ成長するがやがて人間に従属させることが困難になる

人間の能力の限界を超えて発展し続け将来は人類を窮地に陥れる脅威となり得る

② 水と土から産み出された有益な人造物であるが不器用な面を持ちあわせている

自然に介入し操作できる能力を獲得しながらもその成果を応用することが容易でない

③ 魔術的力とともに日々成長して人間の役に立つが欠陥が多く危険な面も備える

新知識の探求を通じて人類に寄与する一方で制御困難な問題も引き起こす

④ 人間の手で創り出されて万能であるが時に人間に危害を加えて失望させる面を持つ

神聖なものとして美化されるだけでなく時には幻滅の対象にもなり得る

⑤ 主人である人間を守りもするがその人間を破壊する威力も持つ

適切な制御なしにはチェルノブイリ事故や狂牛病に象徴される事件を招き人類に災いをもたらす

 

 

たとえば

前半のパーツ。

 

人間」という言葉が唯一欠けているのが ② です。

① 超人的な力を増加させつつ成長するがやがて人間に従属させることが困難になる

② 水と土から産み出された有益な人造物であるが不器用な面を持ちあわせている

③ 魔術的力とともに日々成長して人間の役に立つが欠陥が多く危険な面も備える

④ 人間の手で創り出されて万能であるが時に人間に危害を加えて失望させる面を持つ

⑤ 主人である人間を守りもするがその人間を破壊する威力も持つ

 

②は「水と土」も目立ちますね。

誤答は正答を元に作られるはずです。

もし②が正答なら他の誤答にも「水と土」、ですとか

少なくとも何か材質は入ってきそうです。

 

②は誤答でしょう。

 

こんな風に、もう「ウォーリーを探せ」のように

やればいいのです。

 

 

 

後半部分。

 

① 人間の能力の限界を超えて発展し続け将来は人類を窮地に陥れる脅威となり得る

② 自然に介入し操作できる能力を獲得しながらもその成果を応用することが容易でない

③ 新知識の探求を通じて人類に寄与する一方で制御困難な問題も引き起こす

④ 神聖なものとして美化されるだけでなく時には幻滅の対象にもなり得る

⑤ 適切な制御なしにはチェルノブイリ事故や狂牛病に象徴される事件を招き人類に災いをもたらす

 

⑤はどうでしょう。

唯一具体例が入っています。

誤答は正答を元に作られます。

もし⑤が正答なら他の選択肢にも具体例にあたる部分が入ってくるはずです。

 

⑤も誤答でしょう。

 

おそらく最も目立つ大きなキズが

このチェルノブイリ事故狂牛病ですよね。

 

多くの受験生が⑤を真っ先に消すのではないでしょうか。

 

この

 

真っ先に消した

 

というのも非常に大切なのです。

 

 

 

多くの受験生は大きなキズを持つ⑤を

 

消し去った後、見向きもしないでしょう。

 

 

ですが

 

考えてみてください。

 

大きなキズを持つ⑤の存在意義を。

 

 

 

大きな目立つキズを持ってしまった悲しき選択肢、⑤。

 

⑤にできること、

 

それはせめて目立つキズの部分以外は

 

正答に似せて少しは受験生を迷わせることくらいしかありません。

 

 

 

 

 

 

 

そうです。

 

 

大きなキズを持つ選択肢の

キズ以外の部分は

正答と共通していることが多いのです。

 

 

もう一度、前半部分に着目です。

 

さらに見るポイントを減らしてみましょう。

 

① やがて人間に従属させることが困難になる

② 不器用な面を持ちあわせている

③ 欠陥が多く危険な面も備える

④ 時に人間に危害を加えて失望させる面を持つ

 

⑤ その人間を破壊する威力も持つ

 

 

どれが一番⑤に似ていますか?

 

 

 

 

 

④ではないですか??

 

 

 

 

これ、

 

チェルノブイリに気付いて⑤が消せたら

 

もう

 

④が正答だと

 

分かってしまうのです。

 

 

 

面白いですよね。

 

 

 

 

選択肢には、

 

特に誤答たちには、

 

それぞれ存在意義があるのです。

 

 

それぞれが

 

受験生を迷わせようと一生懸命なのです。

 

 

だからこそ

 

正答が浮かび上がることもある。

 

 

 

続きはまた次回。

 

 

 

センター国語満点までの道はまだ遠い・・・

 

 

連絡先  Medicus  担当 伊藤
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